農林水産業と農山漁村

農林水産業という言い方と、
農山漁村という言い方があります。

つまり、優先順位でいえば、
日本では、

農業>林業>水産業

ということになります。

農林水産省と農学

しかし、農林水産省を省略すると、
農水省になっており、
農林省とは言いませんね。
それはなぜでしょう。

農林水産省には、農産庁はありませんが、
林野庁と水産庁は存在しています。
それはなぜでしょう。

理由は歴史や予算で見ればわかりますが、
結局は基幹産業は農業であり、
基本的に林業や水産業は放置されてきた歴史的背景があります。

また、
農業は育てることが基本とされていましたが、
林業や水産業は取ることが基本とされています。

農林水産省は予算をほとんど農業に充てています。

林業や水産業は地理の教科書でも、
小学5年生で扱うだけで、
その後、日の目を見ることはありません。
大学受験でも農業は出てきますが、
林業や漁業はあまり扱われません。

では?農山漁村とは?

農山漁村という言い方をします。
農村と漁村は仕事である、農業と漁業から名前が来ていますが、
山村は林業が中心産業であるにも関わらず、林村という言い方はしません。

そもそも、森と林と木の違いとはなのでしょうか?
農業は基本的に農で統一されているのに、
山村と言ったり、人工林と言ってみたり、
漁業も水産業と言ってみたり、
そもそも水を産む業とはどういうことか?
といった話です。

農山漁村とケガレの話

結局は農林水産業の中で、
漁業に関しては、生命を収奪する仕事であるため、
もともと農業や林業とは異なって扱われてきました。

そのため、水産業は農家や山持ちから蔑視されることが多く、
山と海が近い地域でも、漁村エリアと農林エリアではあまり交流がないことが一般的です。

最近ではそうでもないですが、
地域によっては、農家と漁師はあまり結婚する組み合わせではありませんでした。

これは、農家の事情と漁師の事情が絡まっているからで、
農家が漁師の家と結婚してもメリットがないし、
漁師の家が農家と結婚しても家同士にあまりメリットがなかった為です。

漁村出身者の女性は出稼ぎで、山奥まで魚を持って売りに行くこともよくしていました。

また、漁村には多くの家が連なっている反面、
山地の家は大きな家がポツポツ存在しています。

しかし、
農山漁村の徒はすべて百姓と称されていました。
商人や大工も百姓でした。

しかし、専門が進んでいくと、
百姓は主に農家と林家のことになっていきました。

次は百姓論に続く予定。

Follow me!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

PAGE TOP